MEO
クリニックの口コミを増やす12の方法|違反にならない依頼テンプレ

目次
この記事で分かること(要約)
クリニックの口コミ運用について、こんなお悩みを抱えていらっしゃる先生は少なくありません。口コミを増やしたいが「割引と引き換え」でいいのか規制が分からず踏み込めない、悪い口コミに返信したいが診療内容に触れていいのか怖くて手が止まる、あるいは業者から「Google口コミ20件で○万円」と営業を受けたが本当に大丈夫か判断できない──。本記事は、こうした規制と運用の判断を一気通貫に解いた実装ガイドです。
この記事で分かる3つのこと
- クリニックの口コミ運用で守るべき5つの法令とGoogleポリシー(規制マップ)
- 受付・診察後・会計・LINE・卒業時で使える12種類の依頼テンプレ
- 星5・星3・星1への医療法視点の返信テンプレと、悪い口コミ・誹謗中傷への対応フロー
読む順序のおすすめ
- まず規制を整理したい先生 → 「規制マップ」章から
- 明日から依頼を始めたい先生 → 「依頼テンプレ12例」章から
- 悪い口コミで困っている先生 → 「返信テンプレ」章と「誹謗中傷対応」章へ
なお、クリニックの口コミ運用は、HPやGBP(Googleビジネスプロフィール)の編集と同じく医療広告ガイドラインの規制対象です(厚労省、2018年6月施行)。さらに2023年10月からはステマ規制法(景品表示法第5条第3号の運用基準)も加わりました。本記事は、当社が10年以上、医療領域のWebメディアの企画・運営に携わってきた経験から、クリニック特有の運用課題に絞って解説します。
【数値根拠の注記】
本記事に記載する目安値(口コミ件数・星評価・返信率等)は、当社が運営する医療メディアおよび支援先クリニックの実測値から導いたおおよその目安です。診療科(内科/皮膚科/美容クリニック等)・地域・競合状況・運用継続期間により大きく変動するため、再現を保証するものではありません。GBPの仕様・規制内容は変更されることがあるため、本記事は2026年5月時点の情報に基づき記載しています。最新情報は厚生労働省ページ、消費者庁ステマ規制ページ、Google クチコミポリシーでご確認ください。
なぜクリニックで口コミが集客を左右するのか

集患・MEO・E-E-A-Tの3軸で効く
クリニック集患において、Google口コミは「患者の意思決定の最後の一押し」を担うパーツです。HPやGBPで「ここに行こうか」と思った患者が、最後に口コミを見て決める。これが診療圏内で広く起きている検索行動です。
口コミがクリニック集患に効く理由は、3軸に整理できます。
| 効果軸 | 内容 | クリニックでの意味 |
|---|---|---|
| ① 集患効果(最後の一押し) | 比較段階の患者の意思決定を後押し | 「○○市 内科」で複数候補が並んだ時、口コミの量と質で選ばれる |
| ② MEO効果(地図3-pack表示) | 口コミ件数・星評価・新しさ・返信率はMEO順位の要因 | 地域名×診療科で上位3件に入ると、HPアクセスが数倍に伸びる傾向があります |
| ③ E-E-A-T効果(信頼性) | 患者の声=経験の蓄積、検索エンジン側からも信頼の指標 | 同じエリアの競合と比較された時、E-E-A-Tの裏付けになる |
つまり、口コミは「集患の最後の関門」であると同時に、MEO順位とE-E-A-Tという基礎体力にも効きます。一石二鳥どころか三鳥の運用と考えてよいでしょう。
患者が口コミを見るタイミング
支援先のクリニックで観察してきた範囲では、新患が口コミを見るのは主に次の3タイミングです。
- 検索結果で複数院を比較するとき(地図3-packで横並び比較)
- HPに到達した後、最終判断する直前(口コミタブ・予約ボタン直前)
- 電話の前に「念のため」確認するとき(電話番号を押す直前)
3つ目の「電話の直前」は意外と多い行動で、口コミ件数が一桁台のクリニックでは、ここで離脱する患者が一定数います。
自院の現在地セルフチェック
先生のクリニックは、いまどの段階にありますか?
- 段階1:Google口コミの件数が5件未満/返信していない投稿が多数残っている
- 段階2:口コミ件数が10〜30件、星評価が3.5〜4.0/返信は時々している
- 段階3:口コミ件数が50件超、星評価が4.2以上/返信を全件している
段階1の先生は「事前準備」と「12テンプレ」から、段階2の先生は「返信テンプレ」と「KPI」から、段階3の先生は「誹謗中傷対応」と「実務体制」から読み進めてください。
つまり、口コミ運用は「増やす×応える×守る」の3軸で設計するもの、ということです。次章では、その大前提となる規制マップを整理します。
- 口コミは集患・MEO・E-E-A-Tの3軸で効く、クリニック集患の最後の関門
- 患者は検索結果の比較段階、HPの予約直前、電話直前の3タイミングで口コミを見る
- 運用は「増やす×応える×守る」の3軸。次章でその前提となる規制マップを整理する
口コミ運用で守る5つの法令とGoogleポリシー(規制マップ)

規制マップ:5つの法令とGoogleポリシー
これがクリニックの口コミ運用で、もっとも気をつけるべき最重要章です。ここを押さえずに踏み込むと、行政指導・措置命令・Googleアカウント停止のいずれかに当たります。
クリニックの口コミ運用に関係する規制は、次の6つです。
| 規制 | 所管・施行 | 口コミでの主な論点 | 違反時のリスク |
|---|---|---|---|
| ① 医療広告ガイドライン | 厚生労働省、2018年6月施行 | 体験談(治療効果に関わる口コミ)の自社サイト掲載/GBP返信での効果保証・比較優良・誇大表現 | 都道府県の医療広告監視事業による行政指導/改善報告書提出 |
| ② 広告可能事項告示 | 厚生労働省告示第108号 | クリニックHPに記載できる項目の限定(口コミ転載時の制約) | ガイドラインと同等の指導 |
| ③ 景品表示法(景表法) | 消費者庁 | 「口コミ投稿で○○割引」「高評価で特典」 | 措置命令/課徴金 |
| ④ ステマ規制法 | 消費者庁、令和5年10月1日施行(景表法第5条第3号に基づく規制) | インフルエンサーへのPR表記なし依頼/業者による無記名投稿 | 措置命令(広告主に責任、媒体側だけでなくクリニック側も対象) |
| ⑤ 個人情報保護法 | 個人情報保護委員会 | 口コミ返信で診療内容・診療科目に言及して個人特定可能になる漏洩 | 委員会による指導/民事訴訟リスク |
| ⑥ Googleクチコミポリシー | 自作自演/対価と引き換え/関係者投稿/削除依頼の対象 | 口コミ削除/GBPアカウント停止 |
つまり、クリニックの口コミ運用は「5つの法令+Googleポリシー=6つの規制軸」の中で動かす作業です。1つでも見落とすと、最悪の場合は3つ以上が同時に当たります。
絶対NGの3類型(二重・三重規制が当たる)
支援先で見られた「これだけは絶対NG」の3類型を先に押さえておきます。
NG①:割引クーポンと引き換えに口コミを書いてもらう
「Google口コミに5つ星評価を書いてくれたら次回○○円OFF」というキャンペーンは、3つの規制に同時に当たります。
- 景表法第5条(不当な表示の禁止)
- ステマ規制法(対価提供を隠した口コミ誘導)
- Googleクチコミポリシー(「対価と引き換えの投稿」として削除対象)
「投稿してくれた人全員に小さなお礼」もリスクがあります。重要なのは「口コミ内容や星評価と引き換えにする」のが厳禁ということ。お礼の有無自体ではなく、条件設計が問題です。
NG②:業者に口コミ投稿を依頼する
「Google口コミ20件で○万円」「サクラスタッフがリアルな投稿で増やします」という営業は、まずステマ規制法の対象です。広告主であるクリニック側が依頼した場合、広告主(クリニック)側が措置命令の対象になります。媒体・業者側だけが処分されるわけではありません。
加えて、Googleクチコミポリシーの「自作自演・関係者投稿」にも該当し、発覚時には口コミ一括削除+GBPアカウント停止まで進むことがあります。
NG③:「個人の感想です」と書いて治療効果の体験談を自社HPに転載
これは医療広告ガイドライン違反です。「個人の感想です」という注記の有無に関わらず、治療効果と紐づく体験談である限り違反となります。詳しくは医療広告ガイドラインの全体像で解説していますが、口コミの転載も同じ規制下にあります。
GBP上の口コミに対して返信することは可能ですが、自社HPに「○○さんの声」として転載するのは、限定解除4条件を満たさない限り違反です。
業者依頼の合法ライン(やってもよい範囲)
「業者は全部NGなのか?」と聞かれることがあります。答えは「コンテンツ操作はNG、運用代行はOK」です。
| 業者依頼の内容 | 合法/違法 | 理由 |
|---|---|---|
| 口コミ投稿の代行(架空アカウントから星評価投稿) | 違法 | ステマ規制法/Googleポリシー |
| 「○○件保証」「○か月で星4.5に」と内容を約束する業者契約 | 違法 | 結果が不自然な投稿に依存する以上、ステマ規制法に該当 |
| GBP運用代行(投稿・返信代行、口コミ依頼QRの設計) | 合法 | 投稿主体がクリニック側で、内容が事実に基づく限り問題なし |
| MEO順位レポート・口コミ感情分析 | 合法 | 分析業務であり、投稿の操作を含まない |
| 削除依頼代行(ポリシー違反投稿の通報代行) | 合法 | Google公式の削除依頼プロセスの代行 |
つまり、業者の中身を見て「コンテンツを作る側に踏み込んでいないか」をチェックする、ということです。「件数保証」「星評価保証」と書いてあったら、その時点で警戒すべきだと考えてください。
公表事例は限定的、しかし規制構造は明確
2026年5月時点で、医療機関を名指しした個別の措置命令・行政指導の公表事例は、消費財業界に比べて非常に限られています。これは医療機関のプライバシー保護方針と、規制当局の公表ポリシーの違いによるものです。
ただし「公表事例が少ない=リスクが低い」ではありません。
- 各都道府県の医療広告監視事業による行政指導は、毎年実施されている
- 消費者庁のステマ規制法措置命令は2024年以降複数件発生しており、医療領域への波及は時間の問題
- Googleクチコミポリシー違反による口コミ削除・アカウント停止は、業界横断で毎日起きている
つまり「規制構造は明確、公表は限定的、しかし実害は確実」ということ。条文と運用基準を読み込んで、自院の運用に当てはめておく作業が必要です。
- クリニック口コミ運用は5つの法令+Googleポリシーの6軸で動かす
- 「割引×口コミ」「業者の件数保証」「個人の感想です注記での体験談HP転載」が絶対NGの3類型
- 業者依頼は「コンテンツ操作NG、運用代行OK」、件数・星評価の保証文言で警戒
- 公表事例は少ないが、行政指導・削除・アカウント停止は実際に起きている
依頼の事前準備:受付・問診票・院内導線・予約システム

「依頼する前に置いておくもの」を4つ整える
「明日から口コミ依頼を始めたい」と思っても、その前に整えるべき院内資産があります。これがないと、依頼するスタッフが疲れるだけで件数は伸びません。
事前に用意する4つは、次のとおりです。
- GBP口コミ投稿用の短縮URL/QRコード(Google公式の「クチコミURL」)
- 依頼カード/POP(受付・診察室・会計に配置できるサイズ)
- LINE公式アカウント or 自院LINE(フォローしてくれた患者への依頼動線)
- 予約完了画面・予約確認メール(ネット予約の場合)
順番に解説します。
資産1:Google公式の口コミ投稿用短縮URL/QRコード
GBPの管理画面から「プロフィールを共有」を押すと、自院専用の短いURLが発行されます。これを開くと、Googleアカウントにログイン済みの患者はワンタップで投稿画面に飛びます。
QRコードはこの短縮URLを変換するだけです。デザインは無料のQRコード作成ツールでもよく、Canvaやadobe Expressでも作れます。重要なのは「QRを大きく印刷する」「説明文を短くする」こと。例えば「ご感想をお寄せください」程度のシンプルさが、いちばん投稿率が高い傾向です。
資産2:依頼カード/POP
依頼カードは「患者が手で持ち帰れる小さなカード」です。クレジットカード大、または名刺サイズ。受付・診察室・会計のどこかで、医師や看護師から「もしよろしければ」と一言添えて渡せる形が理想です。
ポイントは「全員に渡す」のではなく、「満足度が高そうな患者を見極めて渡す」こと。これは法律違反でもポリシー違反でもなく、自然な運用です。実際、口コミは満足度の高い患者からしか高評価が出ないので、低満足度の患者にカードを渡すのは「あえてリスクを取りに行く」行為になります。
資産3:LINE公式アカウント
LINEを患者フォローに使っているクリニックは、口コミ依頼の動線として活用できます。
- 初診から1週間後のフォローメッセージに、口コミ依頼を自然な一文として混ぜる
- 「ご感想をいただけると、同じ症状で悩む方の参考になります」程度の表現が無難
- 「投稿してくれたら○○」という対価提供は厳禁(H2-2 規制マップ参照)
LINE公式アカウントを使うと、ステップ配信・タグ管理・配信時刻の最適化が可能になり、依頼率が上がる傾向があります。
資産4:予約完了画面・予約確認メール
ネット予約システム(EPARK・ドクターズ・ファイル・自院サイトの予約フォーム等)を使っている場合、予約完了画面・確認メールに口コミ依頼を組み込める可能性があります。
ただし、「予約成立時の依頼」は微妙なラインです。患者はまだ来院しておらず、満足度を判定する材料がない段階で口コミを依頼することになります。これはGoogleポリシー的にも自然ではないので、「来院後のフォローメール」に組み込むのが安全です。
ネット予約ポータルとの連携と注意点
EPARK・Caloo・ドクターズ・ファイルなどの患者向けポータルは、それ自体に口コミ機能を持っていることがあります。これらのポータルは「Google口コミとは別系統の口コミ」を蓄積するので、運用は分けて考えるのが基本です。
ポータル経由の口コミは、ポータル内のSEO(ポータル内の検索順位)に効きます。一方、Google口コミはMEO(地図検索)と検索結果右側のナレッジパネルに効きます。両方を併用するのは問題ありませんが、「どこに労力を集中するか」は決めておくべきです。
支援先で見てきた範囲では、まずGoogle口コミに集中させ、Googleの基礎を作ってからポータル系を運用する順序が、コストパフォーマンスが高い傾向です。
- 依頼を始める前に「短縮URL/QRコード」「依頼カード/POP」「LINE公式」「予約完了動線」の4つを整える
- カードは「全員に渡す」のではなく「満足度の高い患者を見極めて渡す」
- 予約完了時より「来院後のフォローメール」のほうがGoogleポリシー的に安全
- ポータル系(EPARK等)よりまずGoogle口コミに集中するのが効率的
依頼テンプレ12例:初診後・再診・会計・LINE・卒業時

タイミング別の12テンプレ一覧
12種類のテンプレを、患者ジャーニーの5タイミング(初診後・再診・会計・LINEフォロー・卒業時)と、デバイス(口頭・カード・メール・LINE)の2軸で整理します。
| # | タイミング | デバイス | 用途 |
|---|---|---|---|
| 1 | 初診の診察後 | 口頭 | 医師から直接、満足度の高い患者に |
| 2 | 初診の会計時 | カード | 受付スタッフから自然に手渡し |
| 3 | 初診後24時間以内 | メール | 予約サイト経由の自動送信 |
| 4 | 初診後1週間 | LINE | フォローメッセージに自然に混ぜる |
| 5 | 再診2回目 | 口頭 | 医師から「症状が良くなってきましたね」と関連付け |
| 6 | 再診時の会計 | カード | 「いつもありがとうございます」と一言 |
| 7 | 慢性疾患の月次再診 | LINE | 継続通院患者の節目に |
| 8 | 処方箋発行後 | カード | 薬局に行く前の待ち時間で |
| 9 | 検査結果連絡時 | メール | 検査の結果が良好だった患者に |
| 10 | 治療シリーズの中間(美容・AGA) | 口頭 | コース3回目・5回目など節目 |
| 11 | 治療シリーズの卒業時(美容・AGA) | カード+口頭 | 通院終了の節目で |
| 12 | 紹介患者の初診後 | 口頭 | 紹介してくれた人と新患の両方に |
12個もあると多く感じますが、全部を毎日やる必要はないです。クリニックのスタイル(保険診療中心/自由診療中心)と、患者層に応じて、自院の動線で自然なものを3〜5個選ぶ運用が現実的です。
テンプレ詳細:口頭での依頼
口頭で渡す言葉は、短く・控えめに・選択肢を残すのが基本です。NG例とOK例で対比します。
| シーン | NG例 | OK例 |
|---|---|---|
| 初診後 | 「Google口コミ書いてください」 | 「もしよろしければ、ご感想をGoogleにお寄せいただけると、同じ症状でお悩みの方の参考になります」 |
| 会計時 | 「5つ星評価でお願いします」 | 「もしお時間あれば、こちらのQRから感想をいただけると嬉しいです」 |
| 再診時 | 「前回書いていただけませんでしたよね?」 | (依頼しない、または別タイミングで) |
NG例の共通点は「評価内容や星数を指定する」「強要のニュアンス」が出ていること。OK例は「選択肢を残す」「社会的意義に言及する」のがポイントです。
テンプレ詳細:カードでの依頼
依頼カードに書く文言の例です(クレジットカード大を想定)。
表面
ご感想をお寄せください
同じ症状でお悩みの方の参考になります
裏面
Google検索で「○○クリニック」と検索→「クチコミを書く」
(QRコード)
※ご投稿はGoogleアカウントが必要です
「評価をお願いします」「5つ星で」の文言は入れません。「ご感想」「お声」程度の中立的な表現に留めます。
テンプレ詳細:メールでの依頼
予約サイト経由のフォローメールや、自院から送る検査結果連絡メール内に、末尾に一文だけ添える形が自然です。
──────────────────────
【ご感想をお寄せください】
ご来院いただいた感想を、もしよろしければGoogleにお寄せください。
(投稿URL)
同じ症状でお悩みの方の参考になります。
──────────────────────
メール本文の主目的(予約確認・検査結果連絡)の主従関係を崩さないことが重要です。「口コミ依頼が主目的のメール」になると、ステマ規制の観点でも患者の心理的抵抗が出る観点でも、得策ではありません。
テンプレ詳細:LINEでの依頼
LINE公式アカウントを使う場合、ステップ配信の「初診から1週間後配信」「3週間後配信」のいずれかに、口コミ依頼を組み込みます。
○○クリニック・受付スタッフです。
先日はご来院ありがとうございました。お変わりありませんか?
体調が落ち着かれましたら、もしよろしければGoogleに感想をお寄せください。
(投稿URL)
同じ症状でお悩みの方の参考になります。
ご質問やご相談はこのLINEから随時お受けしております。
LINEは「医療機関からの一方通行配信」になりがちなので、「質問は随時お受けしています」の一文を入れて関係性の表明を入れるのがコツです。
依頼の「やりすぎ」を防ぐルール
12テンプレを全部使うと、逆に「しつこく感じる患者」が出てきます。やりすぎを防ぐルールも3つ決めておきます。
- 同一患者に2回以上依頼しない(初診後と再診時の両方は避ける)
- 症状が重い患者には依頼しない(プレッシャーになる)
- 月の依頼回数は1日あたり3〜5人程度に抑える(スタッフの負担とも釣り合う)
つまり、口コミ依頼は「広く薄く・自然に」が基本。設計図に置き換えると、12個のテンプレは「武器庫」、使うのは1日3〜5個、というイメージです。
- 12テンプレは患者ジャーニー5タイミング×デバイス4種で整理、全部使う必要はない
- 口頭依頼は「短く・控えめに・選択肢を残す」、NG例は星数や評価内容を指定する依頼
- カード文言は「ご感想」「お声」の中立表現、星評価の指定は厳禁
- メール・LINEは主目的の主従関係を崩さず末尾に一文添える形
- やりすぎ防止:同一患者に2回以上依頼しない/重症患者には依頼しない/1日3〜5人まで
返信テンプレ:星5・星3・星1への医療法視点の返信例

返信は「全件返信が基本、ただし注意あり」
Googleのクチコミポリシーでは、店舗側からの返信は推奨されています。MEOアルゴリズムの観点でも、返信率の高いクリニックはやや有利な傾向があります(公式に明言されていないが、業界横断の観察として)。
ただし「全件返信」には、医療機関ならではの注意があります。
- 診療内容に触れない(個人情報保護法・医師の守秘義務(刑法第134条))
- 個人特定可能な情報を入れない(投稿者の氏名以外、年齢・住所・症状の詳細は記載しない)
- 効果保証・比較優良・誇大表現を返信に含めない(医療広告ガイドライン)
つまり、医療機関の返信は「短く・抽象的に・診療に触れず・感謝中心」が原則です。
星5への返信テンプレ
ポジティブな投稿への返信は、感謝+次回来院への自然な誘導で構成します。
テンプレ5-A(基本形)
○○様、温かいお言葉をありがとうございます。当院スタッフ一同、励みになります。これからも安心してご来院いただけるよう努めてまいります。
テンプレ5-B(投稿内容に軽く触れる)
○○様、ご感想をお寄せいただきありがとうございます。ご通院いただけて何よりでした。今後ともよろしくお願いいたします。
ポイントは「ご通院いただけて何よりでした」と表現すること。「治療がうまくいって何より」と書くと治療効果に触れることになり、医療広告ガイドラインに抵触する恐れがあります。
星3への返信テンプレ
中立的・両論併記の投稿への返信は、改善表明と個別対応の提示で構成します。
テンプレ3-A(基本形)
○○様、貴重なご感想をお寄せいただきありがとうございます。いただいたご指摘については院内で共有し、改善を検討してまいります。お困りのことがあれば、受付までお声がけください。
テンプレ3-B(具体的な指摘がある場合)
○○様、ご来院いただきありがとうございました。いただいたご感想は院内で共有させていただきます。今後のクリニック運営の改善に役立たせていただきます。
「院内で共有」「改善を検討」が中立的な表現で、診療内容に触れずに対応の姿勢を示せます。
星1への返信テンプレ
ネガティブな投稿への返信は、最も慎重に書きます。診療内容への言及・反論・個人特定情報の記載は厳禁です。
テンプレ1-A(基本形・診療内容に触れない)
○○様、ご不快な思いをさせてしまい、申し訳ございませんでした。詳しいお話をお伺いさせていただきたく、お手数ですが受付(電話:○○)までご連絡いただけますと幸いです。
テンプレ1-B(明らかな誤解・事実誤認の場合)
ご投稿いただきありがとうございます。詳しいお話を伺いたく、ご都合のよい時間に受付までご連絡いただければ幸いです。
NGの返信例も対比で挙げます。
| NG返信 | なぜNGか |
|---|---|
| 「○○さんは○月○日にAGA治療でご来院いただきましたが…」 | 診療内容・診療科目の漏洩、個人特定可能 |
| 「事実と異なります、当院ではそのような対応はしておりません」 | 反論で炎上を加速、ネット上で公開議論にすべきでない |
| 「次回ご来院時に○○いたします」 | 個別対応を公開の場で約束するのは不適切 |
つまり、ネガティブ投稿への返信は「謝意+個別連絡誘導」の2要素で、議論はオフラインに移すのが鉄則です。
返信は「全件すべきか」の判断
支援先のクリニックで運用している基準は、次のようなものです。
| 投稿タイプ | 返信するか | 文字数の目安 |
|---|---|---|
| 星5、コメントあり | ○ 返信 | 50〜100字 |
| 星5、コメントなし(星のみ) | △ 余裕あれば返信 | 30〜50字 |
| 星4 | ○ 返信 | 80〜150字 |
| 星3 | ○ 必ず返信 | 100〜200字 |
| 星2、星1 | ○ 必ず返信 | 100〜200字(慎重に) |
| 明らかな誹謗中傷・誤認 | ○ 返信+削除依頼検討 | 80〜120字 |
「全件返信」が理想ですが、現実には1日に1〜2件の新着しか出ない院が多いので、週1回まとめて返信でも十分間に合います。
AI生成返信の使い方
ChatGPTなどのAIで返信案を生成することは技術的には可能で、効率的でもあります。ただし公開前のチェックが必須です(医療広告ガイドライン違反8類型のFAQでも触れたとおり)。
AI生成返信の使い方ルール:
- AIに「医療広告ガイドラインに違反しない範囲で、診療内容に触れず、感謝中心の返信を書いて」とプロンプトする
- 生成された返信案を医師または事務長が必ず目視チェック
- 治療効果・比較優良・誇大表現が含まれていないか確認
- 個人特定可能な情報(年齢・症状・診療科)が含まれていないか確認
- そのまま投稿せず、自院のトーンに合わせて修正してから公開
AIの効率と、医療機関の責任は別物です。AI生成だけで全件返信を回すのは、現時点ではリスクが高い運用といえます。
- 返信は「短く・抽象的に・診療に触れず・感謝中心」が原則
- 星5:感謝+次回来院誘導、星3:改善表明+個別対応、星1:謝意+個別連絡誘導
- ネガティブ返信で診療内容に触れる・反論する・個別対応を公開で約束するのは厳禁
- AI生成返信は使ってよいが、医師・事務長の目視チェックを必ず挟む
悪い口コミ・誹謗中傷への対応フロー

「悪い口コミ」と「誹謗中傷」は別物
クリニック運営で頭を抱えるのは、悪意ある投稿が出てきたとき。ただし、悪い口コミと誹謗中傷は対応が違うので、まず線引きを整理します。
| 種類 | 内容 | 対応 |
|---|---|---|
| 通常の悪い口コミ | 患者の主観的不満(待ち時間が長い、説明が短い等) | 返信+院内改善(削除は通常不可) |
| 事実誤認 | 当院で起きていない事象、別院との混同 | 返信で丁寧に確認誘導、削除依頼を試みる |
| 誹謗中傷(プライバシー侵害) | 医師個人への侮辱、職員の実名と虚偽情報 | Google削除依頼/弁護士相談/警察対応 |
| 業務妨害(虚偽の事実摘示) | 「無資格者がいる」「保険診療で○○万円請求された」等の虚偽 | 弁護士相談/警察対応(業務妨害罪・名誉毀損罪) |
つまり、「悪い口コミ=改善材料」「誹謗中傷=法的対応」と整理して、フローを分けます。
Google削除依頼が通る基準
Googleクチコミポリシーで削除対象となる典型例は、次のとおりです。
- スパム・偽の関与(複数アカウントによる連投、競合の妨害投稿)
- 関連性のないコンテンツ(クリニックと無関係な政治・社会の意見など)
- 制限付きまたは違法なコンテンツ(医薬品の販売情報、ヘイトスピーチ等)
- 性的に露骨なコンテンツ・暴力的なコンテンツ
- 個人情報・機密情報(投稿者本人ではなく他者の個人情報を含む投稿)
- 利益相反(競合や元従業員による悪意ある投稿、ただし証明が困難)
一方、通常の悪い口コミは「ポリシー違反ではない」ため削除されません。「待ち時間が長かった」「説明が分かりにくかった」は、患者の主観であり削除対象外です。
削除依頼の手順
Google ビジネスプロフィールの管理画面から削除依頼を出す手順:
- GBP管理画面で対象の口コミを開く
- 「不適切なクチコミとして報告」をクリック
- 違反の種類を選択(上記の6類型のいずれか)
- 詳細をテキストで補足説明
- 送信後、Google審査(目安として2〜5営業日、長い場合は2週間程度かかります)
審査の結果、通れば自動削除、通らなければそのまま残ります。通らない場合、追加で異議申し立てもできますが、通る確率は低い印象です。
弁護士相談ラインに進む判断
次のいずれかに該当すれば、弁護士相談を検討する段階です。
- 医師個人の実名と虚偽情報の組み合わせ(名誉毀損罪の可能性)
- 「無資格診療」「保険適用外の請求」等の虚偽の事実摘示(業務妨害罪・信用毀損罪)
- 投稿者が特定の元職員・元患者と疑われる、連投・別アカウントでの繰り返し投稿
- 集患に明確な実害が出ている(予約数の減少、問い合わせでの言及増加)
弁護士相談では、発信者情報開示請求(プロバイダ責任制限法に基づく)を経て投稿者を特定し、損害賠償請求や刑事告訴に進むケースがあります。費用感は事務所により幅がありますが、開示請求だけで数十万円規模になることが一般的です。
警察対応に進む判断
弁護士相談を経て、次の段階で警察相談(被害届提出)に進みます。
- 名誉毀損罪(刑法230条)、業務妨害罪(刑法233条・234条)、信用毀損罪(刑法233条)に該当する内容
- 投稿が継続的・組織的に行われ、業務妨害の意図が明確
- 弁護士からの内容証明・削除請求でも投稿が止まらない
警察が動くハードルは高いですが、弁護士経由で告訴状を作成すれば対応されやすい傾向があります。
悪い口コミからの「学び」を院内に戻すルーチン
法的対応に進む必要のない「通常の悪い口コミ」については、改善材料として院内で活用するのが基本です。
- 月1回、口コミを医師・看護師・受付・事務長で共有する15分のミーティング
- 「3回以上同じ指摘が来ている事柄」だけ優先的に改善
- 改善した内容を新着口コミへの返信で発信(「いただいたご感想を受けて、○月から○○を改善しました」)
つまり、悪い口コミは「院内改善のシグナル」、誹謗中傷は「法的対応の領域」と峻別する、ということです。
- 悪い口コミ=改善材料、誹謗中傷=法的対応、明確に分ける
- Google削除依頼が通るのはポリシー違反6類型のみ、通常の不満は削除されない
- 名誉毀損・業務妨害に該当する内容は弁護士相談ライン、継続性があれば警察対応
- 通常の悪い口コミは月次の院内ミーティングで改善材料として活用
保険診療 vs 自由診療:診療科別の運用ポイント

保険診療と自由診療で運用が変わる理由
クリニックの口コミ運用は、保険診療中心か自由診療中心かで、設計が大きく変わります。理由は、患者の来院動機と評価基準が違うからです。
| 項目 | 保険診療中心 | 自由診療中心 |
|---|---|---|
| 来院動機 | 症状を治したい、対症療法 | 美容向上・QOL向上・コンプレックス解消 |
| 評価基準 | 待ち時間・説明の丁寧さ・症状の改善感 | 効果・スタッフ対応・院内の雰囲気・金額対効果 |
| 患者の比較行動 | 距離・診療時間で選ぶことが多い | 複数院を時間をかけて比較する |
| 口コミ依頼の自然なタイミング | 症状改善時、慢性疾患の継続通院時 | 治療シリーズの中間・卒業時 |
| 規制の強さ(医療広告GL観点) | 体験談規制が中心 | ビフォーアフター・治療効果体験談が大きな論点 |
つまり、保険診療は「広く薄く」自然な依頼、自由診療は「節目で深く」依頼、という設計差が出ます。
内科・小児科の運用ポイント
- 来院動機:症状改善(風邪・予防接種・健康診断・慢性疾患)
- 適切な依頼タイミング:症状改善時、健康診断結果連絡時、月次再診時
- カードでの依頼が自然、口頭は短く
- 口コミの内容は「待ち時間」「説明の丁寧さ」が中心になる傾向
慢性疾患(高血圧・糖尿病・脂質異常症)の継続通院患者は、来院回数が多いので、3か月に1度の節目で1人ずつ自然に依頼するのがバランスが良い運用です。
皮膚科の運用ポイント
- 来院動機:症状改善(湿疹・アトピー・ニキビ等)と美容相談の混在
- 適切な依頼タイミング:症状改善時、自費メニュー(シミ・しわ治療等)の卒業時
- 規制の強さ:自費メニューはビフォーアフター・治療効果体験談に注意
保険診療の皮膚科患者には自然な依頼で十分ですが、自費メニュー(美容皮膚科)の患者には、医療広告ガイドライン上のビフォーアフター規制が強く関わってきます。
美容クリニックの運用ポイント
- 来院動機:美容向上・QOL向上・コンプレックス解消
- 適切な依頼タイミング:施術後数日、治療シリーズの中間・卒業時
- 規制の強さ:最大級(治療効果体験談・ビフォーアフター・誇大広告のすべてが論点)
- 患者層は若年〜中年女性が多く、SNSでの拡散性が高い
美容クリニックは、口コミ依頼の段階よりも、返信と転載の管理が最重要です。患者からの高評価コメントを自社サイトに「○○さんの声」として転載すると、ほぼ確実に医療広告ガイドライン違反になります。GBP上の口コミは残しつつ、自社サイトへの転載は限定解除4条件を満たさない限り厳禁です。
AGAクリニックの運用ポイント
- 来院動機:髪の悩みの解消、男性中心
- 適切な依頼タイミング:3か月・6か月の効果実感時、治療継続のタイミング
- 規制の強さ:自由診療と美容クリニック並みに強い(治療効果の体験談・ビフォーアフターが大きな論点)
- 患者の心理的ハードルが高い(男性が髪の悩みを公開しにくい)
AGAは「口コミを書きやすい設計」も大事です。GBPは実名表示が基本なので、心理的ハードルが高い。代わりに、自社運営のサイトや専用フォームでの匿名感想収集+GBPでの自然な依頼、という二段構えが現実的です。
歯科の運用ポイント
- 来院動機:症状改善(虫歯・歯周病)と予防(クリーニング)の混在
- 適切な依頼タイミング:治療完了時、半年定期検診の節目
- 自費メニュー(インプラント・矯正・ホワイトニング)は規制強い
- リコール(定期検診)に通う患者が多く、口コミ依頼の機会も多い
歯科は、リコール通院患者のリピート率が高いので、節目(治療完了時/半年検診時/1年検診時)で順番に依頼できる動線が組みやすい診療科です。
産婦人科の運用ポイント
- 来院動機:妊婦健診・出産・婦人科疾患・不妊治療
- 適切な依頼タイミング:出産後の1か月健診時、治療シリーズの節目
- 患者の心理的繊細さ・プライバシー配慮が他科より高い
- 口コミ返信での個人特定リスクが他科より高い
産婦人科は、返信の慎重さが他科より一段階厳しく求められます。投稿者の年齢・症状・診療内容に触れるのは厳禁、感謝+一般的な改善表明にとどめます。
- 保険診療は「広く薄く・自然に」、自由診療は「節目で深く」依頼を設計する
- 内科・皮膚科の保険診療は症状改善時・再診時に自然な依頼が中心
- 美容・AGA・歯科の自費・産婦人科は規制が強く、転載と返信に最大の注意が必要
- 産婦人科は返信での個人特定リスクが他科より高く、最も慎重な表現が必要
口コミ運用の実務体制:役割分担×管理ツール×活用ループ

役割分担の基本:誰が・何を・いつ
口コミ運用を続けるには、運用主体を院内で明確にすることが先決です。属人化すると、担当者が変わった瞬間に止まります。
| 役割 | 担当 | 業務 |
|---|---|---|
| 戦略・最終承認 | 院長 | KPI設定、規制違反チェック、誹謗中傷時の法的判断 |
| 運用管理 | 事務長/医療事務リーダー | 月次レビュー、返信内容の事前チェック、業者との窓口 |
| 依頼実行 | 受付・看護師 | 患者への口頭依頼、依頼カード手渡し |
| 返信実行 | 事務長または院長 | GBP管理画面からの返信投稿(AI使用時は院長最終チェック) |
| 院内共有 | 事務長 | 月次ミーティングで医師・看護師・受付に共有 |
支援先で見てきた範囲では、最低でも「院長+事務長」の2人体制が現実的です。1人運用は休暇・退職・繁忙期で必ず破綻します。
管理ツール・MEO業者の選択肢
口コミ管理に使えるツール/業者の主な選択肢を整理しました。医療業界対応を明示する事業者は限られるため、選定時の最重要チェック項目になります。
| 選択肢 | 月額の目安 | 主な機能 | 医療業界対応の明示 |
|---|---|---|---|
| Google ビジネスプロフィール(公式) | 無料 | 基本管理、返信、投稿 | 全業種対応、自社責任型 |
| Yahoo!プレイス(公式) | 無料 | Yahoo!検索向け、Google補完 | 全業種対応、自社責任型 |
| 口コミコム(kutikomi.com) | 要問合せ | 多サイト一元管理、AI分析 | 公式記載なし |
| EmbedSocial | 要問合せ | SNS統合、UGC管理 | 公式記載なし |
| カンリー(Canly) | 要問合せ | 複数店舗管理、返信 | 公式記載なし |
| ローカルミエルカ | 要問合せ | チェーン店向け、競合計測 | 公式記載なし |
| White-Link(SEM Plus) | 要問合せ | MEO/SEO統合コンサル | 公式記載なし |
2026年5月時点の調査では、「医療業界向け対応」を明示的に謳う口コミ管理ツールは見当たりませんでした。全て「自社責任型」で、医療広告ガイドライン違反の判断は最終的にクリニック側が行う前提です。
推奨する3つのパターン
クリニック規模・自院の運用キャパシティで、3パターンに整理できます。
パターン1:自社運用(推奨度★★★★★、小〜中規模クリニック向け)
- GBP(無料)+Yahoo!プレイス(無料)の組み合わせ
- 月額コスト:0円
- 必要工数:事務長レベルで月2〜5時間
- 医療広告ガイドライン対応:自社で厳格管理可能
パターン2:自社運用+スポット業者(推奨度★★★★、中規模クリニック向け)
- 基本は自社運用、月次レポート・違反チェック・複数院投稿等を業者にスポット依頼
- 月額コスト:0〜15万円(スポット依頼の頻度次第)
- 必要工数:院長・事務長で週2〜3時間+業者対応
パターン3:フル業者依頼(推奨度★★★、大規模チェーン向け)
- 複数院運用・専門知識が必要・コンサル領域まで業者に委託
- 月額コスト:10〜50万円(業者により幅)
- 注意:医療広告ガイドライン対応の契約項目を明確化、件数保証契約は避ける
口コミの「活用ループ」を回す
口コミは集めた後の活用で、価値が3倍になります。集める→応える→改善→転載→集めるのループを回しましょう。
- 集める:H2-4の12テンプレで依頼
- 応える:H2-5の返信テンプレで全件返信
- 院内改善:月次ミーティングで悪い口コミから学ぶ
- HP活用:限定解除4条件を満たす範囲で、自院サイトに口コミを引用(医療広告ガイドラインに違反しない範囲)
- E-E-A-T強化:星評価の表示、口コミ件数の表示、患者の声ページの整備
ここで重要なのは「自社HPへの口コミ転載は規制が厳しい」こと(医療広告ガイドライン参照)。「患者の声」を載せるなら、限定解除4条件(自由診療の場合)または事実のみの記載に絞ります。
- 役割分担は最低「院長+事務長」の2人体制、属人化を避ける
- 医療業界対応を明示する口コミ管理ツールは2026年5月時点で見当たらない
- 推奨パターンは「自社運用」「自社+スポット業者」「フル業者依頼」の3つから自院規模で選ぶ
- 口コミは集める→応える→改善→転載→集めるのループで価値3倍に
KPI設計とベンチマーク:GBPインサイトと数値目標

クリニックの口コミ運用で追う5つのKPI
口コミ運用は「やった気になる」が一番の敵です。数値で追わない運用は、3か月で消えるので、最初に5つのKPIを決めましょう。
| KPI | 計測元 | 月次の目標感(一般診療所) |
|---|---|---|
| ① Google口コミ件数(累計) | GBP管理画面 | 月+2〜5件 |
| ② 星評価(平均) | GBP管理画面 | 4.2以上を維持 |
| ③ 返信率(直近1か月の新着投稿への返信割合) | GBP管理画面 | 100%(または90%以上) |
| ④ クリニック名検索数(指名検索の月次推移) | GBPインサイト + Search Console | 緩やかな右肩上がり |
| ⑤ 通話タップ率/ルート検索率 | GBPインサイト | 通話3〜8%、ルート2〜5%程度 |
これらはGBP編集の6手順で扱った4つのKPIと、ほぼ重なります。口コミは独立したKPIではなく、GBP全体のKPIの一部と考えるのが正確です。
規模別の数値目標
クリニック規模で目標感は変わります。他院と比較するのではなく、自院の前月比で見るのが基本。それでも目安として以下を示します。
| 規模 | 月+件数の目安 | 累計件数(1年後) | 星評価 |
|---|---|---|---|
| 個人クリニック(新規開院〜3年) | +1〜3件 | 20〜50件 | 4.0以上 |
| 個人クリニック(5年以上) | +2〜5件 | 50〜150件 | 4.2以上 |
| 中規模クリニック(複数医師) | +3〜7件 | 80〜250件 | 4.3以上 |
| グループ・チェーン | +5〜15件 | 150〜500件 | 4.3以上 |
「累計件数より新規流入が大事」という観点もあります。100件の古い口コミより、直近1か月の3件の新着投稿のほうが、患者の比較行動には影響します。
GBPインサイトでの効果測定
GBPの「パフォーマンス」画面(旧インサイト)で、口コミ運用の前後でどう変わったかを追えます。注目すべき指標:
- 検索数(プロフィール閲覧の数):口コミ件数の増加と相関しやすい
- クチコミの数の推移:依頼方法を変えた月とそうでない月の差を比較
- ウェブサイトクリック数・通話数・ルート検索数:間接的に口コミの影響を受ける
GBPの仕様は2025年に大きく変わり、インサイトの表示項目も変わったので、最新のヘルプ(Google公式ヘルプ)で確認してください。
A/Bテストの方法
「どの依頼方法が効くか」を確認するには、月ごとに依頼方法を変えてA/Bテストするのが有効です。
| 月 | テスト内容 |
|---|---|
| 1月 | 口頭依頼のみ(カード・LINE・メールを使わない) |
| 2月 | カード依頼のみ |
| 3月 | LINE依頼のみ |
| 4月 | 口頭+カード(組み合わせ) |
| ...以下、組み合わせを変える |
各月の新規口コミ件数を記録し、3〜6か月で「自院に効く依頼方法のミックス」を特定します。これが「設計図」を作る作業です。クリニックの規模・診療科・患者層によって最適解は違うので、自院でテストして確かめるしかありません。
- 口コミの5KPI:件数・星評価・返信率・指名検索数・タップ率
- 規模別の目標感はあるが、他院比較より「自院の前月比」で追う
- GBPインサイトの「パフォーマンス」画面で口コミと集患指標の相関を見る
- 月単位で依頼方法を変えてA/Bテスト、3〜6か月で自院の最適解を特定
まとめ:明日から始める3手順
ここまで、規制マップから12テンプレ、返信テンプレ、誹謗中傷対応、診療科別ポイント、実務体制、KPIまで一気通貫で解説してきました。最後に、明日から始める3手順にまとめます。
手順1:今週、Googleの「クチコミURL」を発行する
GBP管理画面の「プロフィールを共有」から、自院専用の短縮URLを取得します。QRコードに変換し、依頼カード(クレジットカード大)を100枚ほど作成。受付の引き出しに置きます。
手順2:来週から、初診後の患者3〜5名に口頭で依頼する
医師または受付スタッフが、満足度の高そうな患者に「もしよろしければ、ご感想をGoogleにお寄せください」と一言添えて、カードを渡します。全員にではなく、3〜5人だけ。これを2週間続ければ、自然な運用が回り始めます。
手順3:1か月後、新着投稿の返信を全件する
1か月後、GBP管理画面で新着の口コミに本記事の返信テンプレで全件返信します。同時に、KPI(件数・星評価・返信率)の数値を記録。この記録を3か月続ければ、自院の最適な運用方法が見えてきます。
つまり、口コミ運用は「短縮URL発行→3〜5人に依頼→全件返信」の3手順を、自院のペースで回す作業です。難しく考えず、まず1か月走ってみる。それが一番効きます。
詳細な戦略を一緒に組みたい先生は、当社の無料相談(30分オンライン)もご活用ください。先生のクリニックの現状に合わせて、規制チェックから依頼テンプレ設計までご一緒します。
関連記事
口コミ運用と合わせて読みたい関連記事をご紹介します。
- 医療広告ガイドライン違反8類型|クリニックHP直し方チェック(HPに掲載する口コミ・体験談の規制を含む)
- Googleビジネスプロフィール編集:クリニック院長の最初の6手順(GBP基礎運用とKPI設計)
- クリニックSEO完全ガイド(地域名×診療科の検索流入設計)
- クリニックのキーワード設計3手(自院の検索クエリを拾う実装)
- クリニックのホームページ制作で失敗を避ける10の判断軸と規制対応(HP本体側の規制7軸と改善判断軸、HP内の口コミ表示にも触れています)
同業の先生方にもお役立ていただける内容です
本記事は、同業の院長先生方が「口コミ運用に踏み込めていない」状態から、「規制を守りながら確実に増やせる」状態に変えるための実装ガイドとして書きました。先生のクリニックでお役立ていただけましたら、同業の先生方にもシェアいただけますと幸いです。
よくある質問(FAQ)
Q1:Google口コミにお礼として割引クーポンを渡してもいいですか?
A:いいえ、できません。「口コミ投稿で○○円OFF」「高評価で次回○○%割引」は、景品表示法・ステマ規制法・Googleクチコミポリシーの3つに同時に違反します。投稿内容や星評価と引き換えにする条件設計が問題です。投稿の有無に関わらず、来院特典として全員に渡すなら問題ありませんが、口コミとの紐付けは厳禁です。
Q2:「個人の感想です」と注記すれば、患者の口コミを自社HPに転載できますか?
A:いいえ、なりません。医療広告ガイドラインの「治療効果に関する体験談」の規制は、「個人の感想です」という注記の有無に関わらず、治療効果と紐づく体験談である限り違反となります。GBP上の口コミに返信する形は可能ですが、自社HPに「○○さんの声」として転載するのは、限定解除4条件を満たさない限り違反です。詳細は医療広告ガイドライン違反8類型で解説しています。
Q3:悪い口コミを削除してもらうにはどうすればよいですか?
A:Googleクチコミポリシーに違反する内容(スパム・関連性のないコンテンツ・違法なコンテンツ・個人情報の漏洩・利益相反等の6類型)に該当する場合のみ、GBP管理画面から削除依頼できます。「待ち時間が長かった」「説明が分かりにくかった」等の主観的な不満は、ポリシー違反ではないため削除されません。誹謗中傷・名誉毀損に該当する場合は、削除依頼と並行して弁護士相談・警察対応を検討してください。
Q4:業者に口コミ投稿を依頼するのは違法ですか?
A:はい、違法です。広告主であるクリニック側が依頼した場合、広告主(クリニック)側が措置命令の対象となります(ステマ規制法、2023年10月施行)。媒体・業者側だけが処分されるわけではありません。加えて、Googleクチコミポリシーの「自作自演・関係者投稿」にも該当し、発覚時には口コミの一括削除+GBPアカウント停止までいくケースがあります。「○○件保証」「○か月で星4.5に」と内容を約束する業者契約は、その時点で警戒すべきだと考えてください。一方、運用代行(投稿主体はクリニック、内容は事実)は合法です。
Q5:口コミ返信は全件するべきですか?
A:原則は全件返信を推奨します。Googleクチコミポリシーでも返信は推奨されており、MEOアルゴリズムの観点でも返信率の高いクリニックは有利な傾向があります。ただし、医療機関の返信は「短く・抽象的に・診療に触れず・感謝中心」が原則で、診療内容や個人特定可能な情報を入れるのは個人情報保護法・医師の守秘義務(刑法第134条)の違反になります。新着投稿が少なければ「週1回まとめて返信」でも十分です。
Q6:家族や知人に口コミを書いてもらうのは大丈夫ですか?
A:避けてください。Googleクチコミポリシーの「利益相反」「自作自演」に該当する可能性があり、発覚時には削除対象となります。検出は完璧ではありませんが、Googleは投稿者のアカウント履歴・IP・関係性をアルゴリズムで分析しており、近年は検出精度が上がっています。家族・知人の純粋な来院経験に基づく自然な投稿は問題ありませんが、「書いてくれない?」と頼んで投稿してもらうのは、最終的にリスクが残ります。実際に来院した患者からの自然な投稿を、12テンプレを使って増やすほうが確実です。
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